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ロンドン、2021年3月 30日

米国、AM/NSカルバート社向けRH式脱ガス設備と連鋳機を受注

  • RH式脱ガス設備、連鋳機、およびマテリアルハンドリング装設備のすべてを納入
  • スラブの自社生産が自動車業界向け高品質鋼の供給を促進
  • 年産能力150万トン
  • 2023年上期に完成予定

 

プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は、AM/NSカルバート社(AM/NS Calvert LLC)が新設する製鋼プラント向けRH式脱ガス設備、スラブ連鋳機、およびマテリアルハンドリング設備を受注しました。アルセロールミッタル社(ArcelorMittal S.A.)と日本製鉄株式会社(NSC)の50対50合弁会社であるAM/NSカルバート社の工場は、米国アラバマ州カルバートにあります。設備が完成すると、同工場の熱間圧延機に供給できるスラブの年産能力は150万トンに達します。この拡張により、AM/NSカルバート社は製造品質を完全にコントロールできるだけでなく、自動車業界向けの様々な高品質鋼高品質鋼製造にも広く柔軟に対応できるようになります。建設期間は2年を予定しています。

 

当社の供給品目の1つは180トンのツインRH式脱ガス設備です。この設備には、特許を取得した昇降装置CVL(Combined Vessel & Ladle)、COB(Combined Oxygen-Burner)ランス、メカニカル真空ポンプ、取鍋処理スタンド、ワイヤ送給ステーション、アルゴン撹拌用緊急ランス、レベル1およびレベル2オートメーションシステムが含まれています。このRH式脱ガス設備は、IF鋼(極低炭素鋼)などの高品質な製品を製造できるだけでなく、非常にコンパクトなレイアウトでありながら、柔軟性と生産性が向上するよう設計されています。

 

もう1つの重要設備は、シングルストランド式の湾曲型連続鋳造機です。この連鋳機は、厚さ235~255ミリメートル、幅950~2050ミリメートル、長さ4.2~11.75メートルのスラブを鋳造する能力があり、湾曲半径は9メートルで、セグメント化された鋳片保持部を有するストレート鋳型と、特許を取得した連続曲げ・矯正プロセスを特徴としています。DynaFlexオシレータ、軽圧下システムのDynaGap Soft Reduction、2次冷却システムのDynacs 3D Secondary Coolingなど、トップクラスの製造品質を確保する高度なプロセスモデル一式も供給されます。

 

また、先進のレベル2テクノロジーによって、スラブの品質が確実に管理されるとともに、メカトロニクスパッケージによって、技術制御システムが中核マシンの設計に織り込まれます。これらのパッケージは、メンテナンスと品質トラッキングの改善、鋳造速度とスラブ切断長の最適化、ブレークアウトや冷却スプレーノズルの詰まりといったトラブルを検出するためのシステムモニターができるよう設計されています。

 

AM/NSカルバート工場は、世界最先端の製鋼プラントの1つとして知られています。2010年以来、北米市場に向けて年産530万トンのフラット鋼製品を供給してきた同工場は、2014年にアルセロールミッタル社と日本製鉄によって買収されました。自動車、建設、パイプおよびチューブ、サービスセンター、家電、HVAC業界に顧客を持っています。同社の高価値用途向け鋼種の製品ラインナップには、熱延鋼帯、熱延酸洗鋼板、冷延鋼板、高品質表面処理鋼板などがあります。さらに、AM/NSカルバート社は、軽量で低燃費の車に必要とされる高級高張力鋼板も製造しています。現在保有している設備は、河川ターミナル、熱間圧延機、冷間圧延機、溶融亜鉛めっき3ライン、連続焼鈍ライン、車両基地、およびサポートインフラです。

プライメタルズテクノロジーズ製のツインRh式脱ガス設備と昇降装置CVL

プライメタルズテクノロジーズ (Primetals Technologies, Limited)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工およびパートナーの出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。 

公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp