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Green Steel for a Zero-Carbon World

ロンドン2022年6月 30日

世界トップクラスの産業コンソーシアムが、グリーンスチールのマーケットリーダーとなる 「GravitHy」を設立

  • GravitHy には、プライメタルズ テクノロジーズ、EIT InnoEnergy、Engie New Ventures、FORVIA、GROUPE IDEC、Plugが出資、フランス初のグリーンスチールプラントを建設、所有、運営する予定
  • 22億ユーロの初期投資を行い、3,000人以上の新規雇用を創出する見込み

GravitHy(グラビティ)

EUの機関であるEuropean Institute of Innovation & Technologyが支援する持続可能なエネルギー革新を進めるEIT InnoEnergyと、Engie New Ventures、Plug、FORVIA、そしてGROUPE IDEC INVEST INNOVATIONを通じてGROUPE IDECが形成するコンソーシアムと、そのコンソーシアムのパートナーであるプライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、グリーンスチールの未来のマーケットリーダーとなるGravitHy(グラビティ)を設立しました。 この完全に持続可能な鉄鋼会社は、ゼロカーボン鋼の需要の増加に対応し、同時に、低炭素化が難しい産業を脱炭素化するという欧州の「Fit for 55」政策パッケージの推進に貢献します。このプロジェクトは、南フランスのフォス シュル メール地区に最初のプラントを建設する予定です。建設開始は2024年、試運転時には22億ユーロ相当の投資を行う計画です。操業開始は2027年を目指しています。GravitHyは、年間200万トンの直接還元鉄(DRI)を生産し、同地域に3,000人以上の直接・間接雇用を創出する見込みです。

低炭素化が困難な鉄鋼バリューチェーンの脱炭素化に貢献

鉄鋼産業は、世界のエネルギー需要の8%を消費し、エネルギー関連CO2排出量(プロセス排出を含む)の7%を占めており、最大の炭素排出産業のひとつとなっています。GravitHyは、DRI製造にグリ ーンな低炭素水素を生成、使用することで、鉄鋼産業からのCO2排出削減に貢献します。DRIはグリーンスチールの原料として使用されるほか、HBI(ホットブリケットアイアン)という形で世界的に取引されます。これは、低炭素化が困難な鉄鋼バリューチェーンの脱炭素化に直接貢献し、2050年までにカーボンニュートラルを実現するというEUの目標達成を支援するものです。

フランスにおけるエネルギー多消費型産業の変革

GravitHyのコンソーシアムリーダーであるKarine Vernier氏談:「フランスは、鉄鋼をはじめとするエネルギー多消費型産業の変革に非常に意欲的です。フランス政府が提案する鉄鋼ロードマップと、2030年までにCO2排出量を40%削減するという目標達成に、GravitHyによる貢献は欠かせない要素になるでしょう。今こそ、古い高炉を、グリーンで低炭素な水素で製造されるDRIに置き換え、電気炉との組み合わせで、技術に大きな変革をもたらす時です。GravitHyは、パートナーとともに、産業界のバリューチェーンとクリーンテクノロジーのイノベーションを実現することで、この課題に取り組むことを約束します。GravitHyの最初のプラントは、欧州の貿易市場にアクセスしやすい場所に位置しており、欧州大陸での鉄鋼供給の安定性を高めることができます。」

フランスのエネルギー転換担当大臣Agnès Pannier-Runacher氏談:「フランスは、化石燃料から完全に移行する最初の主要国にならねばなりません。そのために産業界は、今日と明日のために必要な革新的脱炭素ソリューションを開発せねばなりません。GravitHyは、こうした課題への象徴的な取り組みであり、鉄鋼セクターの重要な脱炭素化に貢献し、支援するものです。また、この大規模な産業プロジェクトは、国内の脱炭素水素製造セクターの構築にも寄与するでしょう。」

グリーンな水素経済を構築するための分野横断的協力関係

GravitHyの国際的な創業者たちは、分野横断的コラボレーションとスキルの共有のために集結しました。EIT InnoEnergyは、持続可能なエネルギー革新に対する世界最大の投資機関であり、Breakthrough Energyの支援により、欧州グリーン水素加速センター(European Green Hydrogen Acceleration Center 略称EGHAC)を通じて、ビジネス加速サービスを提供する予定です。EGHACは、2025年までに年間1,000億ユーロのグリーン水素経済を発展させることを目指し、産業バリューチェーンとクリーンテクノロジーのイノベーションを実現する主な機関として設立されたものです。Engieは、水素、再生可能 エネルギー、電力市場に関する深い知識を提供します。電解槽の主要メーカーであるPlugは、統合的な水素プロジェクトに関する経験を提供します。不動産市場のあらゆる分野(開発、投資、設計・施工、エネルギー)で大手のIDECグループは、土地サーチをサポートします。また、プライメタルズ テクノロジーズは、グリーンな低炭素鋼生産を可能にする最先端の技術と専門知識を提供し、FORVIAは、バリューチェーンのオフテイクを担います。

欧州委員会欧州域内市場担当委員Thierry Breton氏談:「現在の地政学的、エネルギー的、産業的状況を鑑みると、欧州は、鉄鋼および鉄鋼関連産業の発展に戦略的関心を抱いています。欧州委員会は、この分野における欧州産業界のリーダーシップを確保するために、欧州のバリューチェーンの出現に資する規制および財政的枠組みの確立に取り組んでいます。GravitHyプロジェクトは重要なマイルストーンであり、2030年までに1,000万トンのクリーンな水素を製造するという欧州の目標に貢献してくれるでしょう。」

GravitHy は、グリーンスチールの需要の高まりに応えるものです。DRI製造にグリーンで低炭素な水素を生成し使用することで、鉄鋼業からのCO2排出緩和を支援します。

GravitHy: 2022年に設立されたGravitHyは、グリーンスチール需要の高まりに対応する、持続可能な鉄鋼会社で、最初のプラントは南フランスのフォス シュル メールに建設されます。DRIを製造するために、グリーンな低炭素の水素を生成、使用することで、鉄鋼産業からのCO2排出緩和に貢献します。DRIは、鉄鋼の原料として使用されるほか、HBI(ホットブリケットアイアン)として世界的に取引されます。株主は、EUの機関であるEuropean Institute of Innovation & Technologyが支援する持続可能なエネルギーのためのイノベーションエンジンであるEIT InnoEnergy、Engie New Ventures、FORVIA、le GROUPE IDEC、Plugです。プライメタルズ テクノロジーズはこのコンソーシアムのパートナーです。  

プライメタルズテクノロジーズPrimetals Technologiesは本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工およびパートナーの出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。 

公式ウェブサイト: www.primetals.com.