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The electric arc furnace of N.T.S. Steel Group Public Company Limited

ロンドン2015年8月 13日

Primetals Technologies、泰 NTS 社の電気炉を近代化

  • RCB システム ※1 、新型電極制御および Foaming Slag Manager※2 を導入
  • 電力消費を 4%削減
  • タッピング時間の短縮で、生産性を 5%向上
  • 電極消耗を最大 17%削減

 

Primetals Technologies は、タイ、チョンブリの N.T.S Steel Group Public Company Limited(NTS スチールグループ)から、電気炉の近代化工事を受注しました。この電気炉には新型の電極制御システ ム、Foaming Slag Manager および RCB システムが導入され、電極昇降装置の油圧システムも変更されま す。今回の工事で、電気炉の電力消費および電極消耗が低減されます。本プロジェクトは 2015 年 12 月 に完工予定です。

 

NTS 社は、Tata Steel (Thailand) Public Co. Ltd.(タタ・スチール)の子会社であり、主に建設用鋼 鉄棒およびワイヤーを生産しています。電気炉で生産される溶鋼のタッピング(溶解)重量は 76 トン です。RCB システム、新型の電極制御および当社製の Foaming Slag Manager を取り付けることで、鋼鉄 1 トンあたり電力消費は 4%、電極消耗は 17%削減されます。さらに、タッピング時間の短縮により、電 気炉の生産性が 5%向上。また、Foaming Slag Manager の適用で、スラグの泡立ち高さの能動的制御と、 鋼浴(鉄の溶解用浴槽)への投入電力の最適化が可能です。近代化後の電極制御は、当社のアーク制御 最適化システム(Arcos)で実施。Arcos は、産業用 PC をプラットフォームとして使用し、自己適合ア ルゴリズム(自動的に最適化を行うアルゴリズム)を有しており、自動的に溶融状態のデータを取得。 これにより、エネルギー消費を削減するだけでなく、溶融工程をより効率化します。電力供給システム の各パラメータの変動を継続的に監視することで、工程の安定性も強化。また、本プロジェクトでは、 制御弁を新規に追加して電極昇降装置の油圧システムも変更し、Arcos 制御システムの最適動作を確実 なものとします。

 

※1 RCB システム:Refining Combined Burner。従来型の酸素および燃焼ガス用のバーナーに超音速の酸 素投入用筒を組み合わせた精製用バーナー。
※2 Forming Slag Manager:電気炉で溶解された鉄の表面で、不純物を含むスラグが泡立つが、その表面 の状態を検知して適切な場所に適量の炭素分を投入することで泡立ちを抑制するシス テム。炉の破損防止や、省エネが可能となる。

タイ、チョンブリの N.T.S. Steel Group Public Company Limited の電気炉(写真提 供: NTS 社)

 

Primetals Technologies, Limited は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリングやプラント建設全般の、世界的 リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービス の一式を提供します。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重 工グループで、株式会社日立製作所、並びに株式会社 IHI が資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメンス VAI メ タルズテクノロジーズ社の合併により発足しました。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%です。発足時の従業員数は全世界 で約 9,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト:www.primetals.com