ロンドン2016年3月 24日

Primetals Technologies、ロシア・アビンスク製鋼のミニ ミル近代化を受注

• ビレット生産能力を年間 95 万トンから 150 万トンに拡大
•  高品質鋼種の生産も可能に
• 稼働率向上とメンテナンスコスト削減を新技術で実現
• 電気炉の電力原単位を大幅に削減

Primetals Technologies とロシアの棒鋼メーカーAbinsk Electric Steel Work（アビンスク製鋼社）は、ミ ニミル工場の電気炉、レードル炉および 6 ストランド（条）方式ビレット連続鋳造機の近代化プロジェ クトの契約を締結しました。この近代化プロジェクトでは、断面 130 mm 角と 150 mm 角の半製品ビレ ットの生産能力を年間 95 万トンから 150 万トンに拡大すると共に、ワイヤーおよびバネ鋼用の高炭素 鋼など、より高品質な鋼種の生産も可能とします。新技術の導入により、製鉄所の稼働率向上とメンテ ナンスコスト削減が実現し、さらに電気炉の電力消費はトンあたり 410 キロワット時から 370 キロワッ ト時へ大幅に削減されます。近代化された溶銑工程は 2016 年末に、またビレット連続鋳造機は 2017 年 第 1 四半期に運転を開始する予定です。

アビンスク製鋼社は鉄筋用棒鋼をはじめとする長尺鋼製品を生産するロシアの有力メーカーで、南ロシ アのクラスノダール地方アビンスクで電気炉製鋼工場と圧延ライン 2 系列を操業中です。今回当社は、 近代化の基本および詳細設計、新設備の製作・納入、据付・試運転の指導を担当。工場全体のプロセス オートメーションシステムも導入されます。

近代化プロジェクトの一環として、電気炉には当社製の PLC ベースの電極制御システム及び酸素吹込 システムを新規に導入、さらに電気炉の変圧器 2 次側の高電流ケーブルと高電流ブスバーシステム一式 が交換されます。また炉蓋と炉頂エルボを再設計し、炉の一次吸込管の高温ガスダクトの出側に直接排 出ダンパーを装備した新たな炉圧制御システムを設置します。

さらに電気炉の主要油圧システムを改造して炉の動作を改良し、スクラップ装入時の電源遮断時間を約 20 秒削減。この電気炉改造に加えて、レードル炉の近代化として新たに 4 ストランド（条）ワイヤー送 り出し装置と石灰注入システムが装備されます。

6 ストランド（条）方式連続ビレット鋳造機の近代化では、電動アクチュエータ搭載のストッパー機構、 シュラウドマニピュレーター、緊急ゲート遮断装置、および自動モールドパウダー供給装置で構成され るストッパー鋳造設備を納入します。改造された連続鋳造機は、新型 DiaMold チューブモールド、 DynaFlex 鋳型オシレーター、電磁撹拌装置、ローラーブロックおよび二次冷却水スプレーヘッダーを 装備、搬出エリアには新たにビレットマーキング装置を設置し、最大速度毎分 5 m で、130 x 130 mm 角のビレットを鋳造します。さらに、油圧シリンダーの新設と冷却床の油圧システムの改造により、既 存の回転式冷却床も近代化されます。

Primetals Technologies が電気炉、レードル炉およびビレット連続鋳造機の近代化を受 注した南ロシア・クラスノダール地方のアビンスク製鋼。

原文プレスリリース及び資料は、以下の URL よりご覧になれます。 www.primetals.com/press/

Primetals Technologies 公式ツイッター: twitter.com/primetals

Primetals Technologies, Limited は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリングやプラント建設全般の、世界的 リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービス の一式を提供します。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重 工グループで、株式会社日立製作所、並びに株式会社 IHI が資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメンス VAI メ タルズテクノロジーズ社の統合により発足しました。出資比率は三菱日立製鉄機械が 51%、シーメンスが 49%です。発足時の従業員数は全世 界で約 9,000 人。詳しくは、下記 URL より当社公式ウェブサイトをご覧ください。 公式ウェブサイト：www.primetals.com