Primetals Technologies
ティッセンクルップ スチールのプレミアム製品への注力強化を支えるスラブ連続鋳造機改修プロジェクト

2026年8月20日

ティッセンクルップ スチールのデュイスブルク製鉄所向けスラブ連続鋳造機No.4改修プロジェクトが最終検収証(FAC)を受領

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  • 大規模な設備改修を通じて、高い利益率が見込まれるプレミアム製品への注力を強化
  • スラブ品質の大幅な向上により、多相鋼、高張力鋼およびeモビリティ向け鋼種の生産を実現
  • スラブの直接装入により、省エネルギー化と電磁鋼板など高品質鋼種の安定した品質維持を実現

プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、ドイツ・デュイスブルク製鉄所のティッセンクルップ スチール(thyssenkrupp Steel)向けスラブ連続鋳造機No.4改修プロジェクトにおいて、2026年4月に最終検収証(FAC)を受領しました。

本プロジェクトの完了により、ティッセンクルップ スチールは製品ポートフォリオを大幅に拡充するとともに、高い利益率が見込まれるプレミアム製品への注力を強化し、将来の市場ニーズに対応した製品構成を実現しました。

ティッセンクルップ スチールのHead of Upstream OperationsであるChris Lindner氏は次のように述べています。「設備の立ち上げ段階から、新設備の品質面での優位性と新鋼種の生産能力が明確に示されました。これにより、計画していた生産コンセプトの有効性を極めて早い段階で実証することができました。」

柔軟で将来を見据えた生産態勢

この工場では従来、鋳造と圧延が一体化されたラインが稼働していましたが、本プロジェクトにより、改修した連続鋳造機と更新した熱間圧延機からなる2つの独立したラインへ再構成しました。

鋳造工程と圧延工程を再構成して分離したことで、上工程である製鋼設備の稼働率向上、プロセス全体の効率改善、さらにはスラブ物流およびプロセス制御の柔軟性向上を実現しました。

新設備の導入により、スラブ品質が大幅に向上しました。特に、プライメタルズ テクノロジーズが導入した設備は、多相鋼、高張力鋼およびeモビリティ向け先進材料などの高付加価値鋼種の生産に求められる厳しい品質要件を十分に満たしています。これにより、ティッセンクルップ スチールの長期的な競争力が強化されるとともに、eモビリティ向け電磁鋼板、モーターおよび発電機向け電磁鋼板、自動車向け高張力鋼など、高度な品質が求められる市場への安定供給が可能になります。

プロジェクト成功を支えた強力なパートナーシップ

本プロジェクトでは、既設設備の操業への影響を最小限に抑えながら工事を完了する必要があり、極めて厳しいスケジュールをはじめ数々の課題に直面しました。ピーク時には最大1,000人の作業員が同時に現場で作業し、綿密に策定された作業計画と厳格な工程管理に基づいて工事が進められました。工程変更が発生した際には、迅速な対応が求められ、時には従来にない解決策を講じる必要がありました。

プライメタルズ テクノロジーズとティッセンクルップ間の営業および事業開発を担当するOlaf Meininghaus氏は次のように述べています。

「本プロジェクトの成功は、ティッセンクルップとプライメタルズ テクノロジーズの長年にわたる信頼関係の上に成り立っています。両社はこれまで数多くの共同プロジェクトを成功に導いてきた実績を基盤として、今後も協力関係を強化しながら、さらなる技術革新に取り組んでいきます。」

プロジェクトの円滑な遂行に向けて、据付前にキーコンポーネントの事前組立および総合試験を実施し、現地での円滑かつ効率的な導入を実現しました。また、一部の既設設備を新システムへシームレスに統合することで、設備停止期間を最小限に抑えました。ティッセンクルップ スチールとプライメタルズ テクノロジーズの双方による強力な支援と、課題解決を重視する共通の姿勢が、プロジェクトの工程目標および性能目標の達成につながりました。

最新鋭のスラブ連続鋳造機

改修された2ストランド連続鋳造機No.4には、高度な機械設備が導入されています。

DynaWidthモールド幅調整システムにより、スラブ幅を迅速かつ柔軟に変更できます。また、DynaFlex油圧モールド振動装置はモールド振動条件を調整することで、鋳片表面品質の向上を実現します。

レベル2オートメーションシステムであるCC Optimizerには、最適な二次冷却を実現するDynacs 3Dなどのモジュールが搭載されています。

EcoStar Spiralロールの採用により、湾曲部および水平部の両方でDry Castingが可能となりました。水平部ではスプレー冷却を完全に不要とし、鋳造湾曲部では二次冷却を大幅に低減、または停止することが可能です。これらの技術を組み合わせることで、スラブをダイレクト圧延に最適な温度プロファイルで搬送できるため、再加熱炉が不要となり、省エネルギー化を実現します。また、高張力鋼や高珪素鋼など、温度条件が適正範囲を外れると割れが発生しやすい鋼種についても、圧延に適した温度範囲を維持できます。

さらに、水平鋳片支持部において二次冷却設備が不要となることで、メンテナンス作業の負荷が大幅に低減され、運用コスト(OPEX)の削減にもつながります。

ティッセンクルップ スチール

本プロジェクトは、より広範な設備改修計画の一部です。2021年、ティッセンクルップ スチールは、プライメタルズ テクノロジーズにリバースコールドミル、熱間圧延機および厚スラブ連続鋳造機2基を発注しました。

ティッセンクルップ スチールは、年間約1,100万トンの粗鋼を生産し、世界で約26,000人の従業員を擁しています。同社は、2030年までに年間500万トンのCO₂ニュートラルスチールの生産を目指しており、2045年までに生産工程全体のカーボンニュートラル達成を目標としています。

ティッセンクルップ スチール スラブ連続鋳造機No. 4 主要仕様

年間生産能力: 230万トン

スラブ幅: 900~1,800ミリメートル

スラブ厚さ: 257ミリメートル

鋳造半径: 12メートル

ティッセンクルップ スチールのプレミアム製品への注力強化を支えるスラブ連続鋳造機改修プロジェクト

ティッセンクルップ スチールのプレミアム製品への注力強化を支えるスラブ連続鋳造機改修プロジェクト

高度な機械設備を備えた2ストランドスラブ連続鋳造機No. 4

高度な機械設備を備えた2ストランドスラブ連続鋳造機No. 4

プライメタルズ テクノロジーズ (Primetals Technologies), は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。 当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、 原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。 当社は三菱重工グループ100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。 詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。www.primetals.com.

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