厚板ミル冷却におけるコスト削減と付加価値による利益の最大化
MULPIC®は、加速冷却(Accelerated Cooling, ACC)および直接焼入(Direct Quench, DQ)に特化した先進的な冷却システムです。
その強みは、さまざまな製品に対する均一で強力な冷却機能と精密な流量制御です。 約30件の導入実績を持つMULPIC®は市場をリードするプレート冷却技術です。
MULPIC®の特徴
最新技術に対応するよう継続的に改良を重ね、高い信頼性を保つソリューションです。
- 温度精度と均一性
- デジタル化と精密冷却による添加合金コストならびに操業コストの削減
- 中間バー・粗バー冷却
- 厚板ステッケルミルでのコイル生産とディスクリートプレートの製造
- 既設のラミナー冷却設備との統合による資本支出削減
- 低メンテナンス性
- 広範な流量制御範囲
直接焼入(DQ)専用設計冷却技術と比較してのMULPIC®の優位性
- 均一な熱伝達メカニズム
- ウォータークラウン形成およびエッジマスキングの安定した適用
- より短い機械長
- メンテナンスが容易
- 予備部品の削減
これらの要素は、冷却の均一化による製品品質の向上、インライン生産が可能な製品の拡大、および操業コストの削減に貢献します。
プライメタルズ テクノロジーズの高度な流量制御バルブは社内で組立・試験を行っており、一般のバルブユニットでは得られない高い流量精度と応答性を実現しています。 メンテナンスが簡素化された設計であり、HMIを通じたワンクリック校正機能を備えています。
高密度ノズル配置と動的ウォータークラウン制御
ヘッダー幅1メートルあたり200個以上のノズルを備え最高レベルの熱伝達を実現しており、この高密度ノズル配置と流量制御の組み合わせによる幅広い冷却速度の調整が可能です。 ヘッダー設計は装置全体で統一されており、あらゆる冷却条件に対応します。 そのため、構造と特性の関係を最適化することで、合金コストを最小限に抑えます。
幅方向の配水は、ノズルの配置ではなく、ウォータークラウン制御バルブで動的に制御されます。 このため、直接焼入(DQ)で最大速度での冷却でも、優れた温度均一性と平坦度を保ったまま、様々な寸法の製品の生産が可能になります。 この技術は、製品のバリエーション拡大に加え、不適合やコストの高い再加工の削減にも貢献します。 例えば、最大ブリネル硬さ500の耐磨耗プレートが単一ラインで生産されるようになり、別ラインでの熱処理に伴う追加のエネルギーと処理コストが不要になります。 冷却水は装置内で管理され、必要に応じてピンチロールではなく可変圧力ゾーンセパレーションスプレー(Zone Separation Spray, ZSS)により冷却ゾーンに分割されるため、 高いコスト効率と低メンテナンス性が得られます。
ゾーンセパレーションスプレー(ZSS)は、直接焼入(DQ)セクションにおいてダミングやピンチロールを不要にします。
- メンテナンスを軽減
- 表面品質が向上(マークが残らない)
- スレッディング工程が不要なため、冷却の均一性が向上
- 搭載された高品質な機能
MULPIC®厚板ミル冷却装置は、長寿命と高い稼働率を確保するよう、品質を最優先して設計・製造されています。
主な特長
- ヘッダーおよび装置配管にステンレス鋼を広く採用
- 装置内搭載した自動洗浄フィルターと、装置およびノズルに設置された最終フィルターによる目詰まり防止
- 保護機能を備えた自動ヘッダー冷却システム
- 上部ヘッダーの昇降機構による現地メンテナンス対応
- 柔軟な改修と更新が可能なため、低コストでどのようなラインにも適合
- MULPIC®のモジュール式設計による、条件と予算に応じた柔軟なカスタマイズ対応
柔軟な改造ソリューション
改造工事では、既設設備の物理的および工程上の制約を考慮した、柔軟かつ革新的なアプローチが求められます。 MULPIC®は、据付スペースや生産製品、既設ラインの条件に応じて、装置の長さをカスタマイズすることが可能です。 プロジェクト全体のコストを対象としても、投資回収期間(ROI)が1年未満となる場合もあります。 また、MULPIC®はモジュール構造を採用しているため、将来的な拡張もモジュールの追加によって容易に可能です。
ハイブリッド冷却ソリューション
ハイブリッド冷却ソリューション MULPIC®は、既設の冷却装置の一部を置き換えることで、ハイブリッド型のソリューションを構築することが可能です。 新たに設置されたMULPIC®バンクは、既設の冷却設備と連携して使用することができ、すべてを新しい自動化システムで一括制御します。 MULPIC®は、少ない投資で導入できます。
既設MULPIC®のアップグレード
MULPIC®は、技術の進歩に合わせて常に進化しています。 既設のMULPIC®設備向けアップグレードパッケージ
- 流量制御弁アップグレード
- レベル1・レベル2自動化アップグレード(デジタルツイン含む)
- 状態監視システム
- デジタル化パッケージ
デジタル化 - MULPIC®によるコスト削減・品質向上・操業効率化
MULPIC®のデジタルツインは、モデルや実際のプロセスデータをインプットとして利用し、複雑なシミュレーションや解析を行うオフラインソフトウェアパッケージです。実際の冷却プロセスの挙動を予測します。 効率曲線や性能限界など、冷却技術について詳しい情報を提供します。 オンラインのコア冷却モデルをスタンドアロン環境で再現することを主な目的としています。
もう一つの重要な目的は、最終製品の機械的特性を予測することです。デジタルツインモデルは、冷却中の結晶構造の変化を解析し、最終的な構造と特性の関係を予測します。 現時点では、降伏強度、引張強度、伸び、硬さが対象に含まれています。 現行機能には、詳細な後処理解析、プロセス最適化の支援、合金コストの最小化、さらに製品開発のスピードアップとコスト低減が含まれています。
スケールや表面品質に関する情報は、MULPIC®の入側と出側に設置されたスキャニングパイロメーターから取得されます。 品質上の問題が工程の早い段階で検出されるため、不適合品を減らし、収益性が向上します。
MULPIC®向けのウェブベース報告ツールは、最終温度、冷却速度の精度、統計的プロセス制御といった、冷却後製品の性能に関する詳細な情報を提供します。 プロセスパラメータの変動をもとに潜在的な品質問題を早期に検出し、不適合品を減らし、収益性を向上させます。
状態監視システムは、主要なプロセスパラメータと冷却性能を時系列で記録・解析します。 特定の機器部品にメンテナンスが必要な場合はすぐに警告を発し、計画外の突発的な運転停止を回避します。 このようなアプローチで保守コストを削減し、設備稼働率を向上させ、効率的で信頼性の高い運転を実現します。
プレートミル向け水処理技術
安定した信頼性の高い厚板圧延機の冷却を実現するため、プライメタルズ テクノロジーズは水処理プラントの設計から供給までを一貫して行います。 MULPIC®専用のこの技術は、運転コスト、信頼性、水質保証の面で極めて高いコスト効率を実現しています。
水処理プラントの主な機能
- 補充水消費を最小化し、持続可能なソリューションを提供する閉ループシステム オプションの廃水回収システム(MULPIC®からの廃水量は比較的少ないため、通常はプラント全体のシステムに組み込む方がコスト効率的)
- 懸濁粒子の濃度と粒径を制御するプライメタルズ テクノロジーズ設計のろ過システム
- 近代化に有利なダイレクトポンプ方式
- 新設厚板ミルに適したオーバーヘッドタンクによる給水
- 流体継手またはインバーターによる可変速駆動を用いた省エネルギー
- 設備の信頼性と耐久性を高める、地域水質に合わせた添加剤供給システム
- 状態監視機能を備えた統合制御システムによる包括的ソリューション
熱間圧延
MULPIC®
よりスマートなプレート冷却技術で高収益を実現
動画を視聴するには、マーケティングクッキーへの同意が必要です。
