MIDREX®プラントからの排熱を再利用
MIDREX®直接還元プロセス は、燃焼空気、プロセスガス、炉頂ガス燃料、天然ガスなど、さまざまなプロセスガスを予熱するために、リフォーマー排ガスの熱を直接的に活用する高効率なプロセスです。 さらに、リフォーマー排ガス、シールガス、または炉頂ガスから回収した有用な排熱を、さまざまな用途向けのエネルギー生成に利用できます。
リフォーマー排ガスからの熱回収
標準的な熱回収システムの下流工程では、排ガスの温度は約320℃です。 この熱は、熱回収バンドルを追加設置することでさらに利用でき、温水または蒸気の生成に活用可能です。 熱回収バンドルの出側温度は約220℃まで下げることができます。この場合、高温排ガスファン用の電力に加えて、さらに18メガワットの熱エネルギーを回収できます。これは、約22トン/時の蒸気を生成できるエネルギー量に相当します。(年間250万トンの生産能力を持つMIDREX®プラントの例)
シールガスからの熱回収
MIDREX®プロセスでは、リフォーマー排ガスの一部は不活性化のためにシールガスとして使用されます。 このシールガスの温度は、直接接触式クーラーで冷却される前で1,150℃です。 熱回収システムを設置することで 、ガス温度が220°C に低下するまで保有熱量を回収可能であり、シールガスクーラーの上流側で約 16 メガワットの熱エネルギーを回収できます。 この熱量は、蒸気換算で約19トン/時に相当します。(年産250万トンの生産能力を持つMIDREX®プラントの例)
炉頂ガスからの熱回収
約350℃から400℃の温度を持ち、ダストを含有した炉頂ガスは、排熱ボイラーに送られます。 熱交換によって炉頂ガスは冷却され、炉頂ガススクラバーに戻されます。 粗ダストは排熱ボイラー下部で除去されます。 また、熱交換器バンドルの清掃には、スーツブロワーシステムを設置することができます。
このシステムは、自動切替によって操業を中断することなく熱交換器をバイパスできるようになっており、直接還元システム全体の稼働率を維持することが可能です。 このような熱回収システムは、すでに溶融還元プラントに導入されており、 良好な操業実績とプロセス条件の類似性に基づき、MIDREX®直接還元プラントにおいても適用が可能です。
排熱利用
排熱ボイラーから回収した排熱は、温水や発電用蒸気として利用できます。例えば、有機ランキンサイクル(ORC)モジュールでの利用、炭素回収プラントにおいて排ガス、シールガス、炉頂ガス由来の蒸気を使用する既設発電設備での利用、あるいは機械設備を直接駆動するための利用などがあります。
主な導入利点
- 排ガス、シールガス、炉頂ガスの排熱を有効利用
- MIDREX®プロセスのエネルギー効率向上
- 発電設備(新設/既設)における有機ランキンサイクル(ORC)モジュール蒸気タービンによる発電
- 既設湿式スクラバーへのオン/オフ運転モード自動切替による高いプラント稼働率を達成
- 溶融還元プラントでの導入実績が豊富で良好な操業が実証されたシステム
*MIDREX®はMIDREX Technologies, Inc.の登録商標です。
