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Shaft furnace technology for Tosyali in Turkey

ロンドン、2021年4月 08日

トルコ、トスヤル向けEAF Quantum 2基目を受注、スラブ連鋳機の生産能力を拡大

  • EAF Quantum 2基目の年間溶鋼生産量は200万トン。様々な組成の鉄スクラップとHBIの混合物         に対応
  • 消費電力、操業コスト、CO2排出を削減
  • 2ストランド式スラブ連鋳機の年間生産量を340万トンに拡大
  • EAF Quantum 2の合計年間溶鋼生産量は400万トン

 

プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)はトルコの鉄鋼メーカー、トスヤル社(Tosyali Demir Celik Sanayi A.S.)向けに電気炉EAF Quantumを追加受注しました。本炉の年間溶鋼生産量は200万トンで、最近受注した2ストランド式スラブ連鋳機の年間生産量を340万トンに拡大します。1基目のEAF Quantum、酸素注入機能を備えたツイン式真空脱ガスプラント、生産量拡大対象となる2ストランド式スラブ連鋳機は2020年に受注しており、今回はそれに続くもので、トルコ、イスケンデルンに新設されるトスヤル社のプラントに据付けられます。稼働開始は2022年後半を予定しています。

 

Tosyali Demir Celik A.S.はトスヤルホールディングスの一員であり、トルコのオスマニエにあるTOSCELIK鉄鋼プラントと、アルジェリアにある直接還元鉄(DRI)溶鋼プラントTosyalı Iron Steel Industry Algerieをすでに操業しています。同社では圧延機も稼働しており、溶接管および鋼板製品の市場で地位を確立しています。トスヤルホールディングスは、既存の下流設備においてスラブのような半製品の生産能力を高めるため、ハタイ県イスケンデルンに新たなプラントの建設を決定しました。

 

追加受注したEAF Quantumは、2020年に受注したものと同様に、様々な組成や質の鉄スクラップ、HBI、銑鉄などを処理します。EAF Quantumの消費電力は主にスクラップの予熱により大幅に削減されています。また、スラグレス高機能出鋼システム(FAST)、連続スラグ発泡、平坦槽運転といったEAF Quantumの技術も省電力に役立っています。これにより、操業コストとCO2排出量も削減されます。EAF Quantumは生産性が高く、電源遮断時間の大幅な短縮が可能です。ツイン式真空脱ガスプラントは、処理能力と鉄鋼品質を向上させ、トスヤルの製品群を拡充します。また酸素注入機能により、ULC鋼から高炭素をはじめ、包晶鋼、API鋼、二相鋼、さらに高張力低合金鋼の生産が可能になります。2ストランド式スラブ連鋳機は幅広い鋼種に対応し、年間340万トンのスラブを生産します。

 

当社が開発したEAF Quantumは、実績あるシャフト炉技術と革新的なスクラップ装入プロセス、高効率予熱システム、新傾動方式を有する下部容器、そして最適化された溶解システムを組み合わせたもので、出鋼間隔の大幅な短縮を実現します。従来の電気炉に比べ消費電力が大幅に抑えられ、電極および酸素消費量低減と相まって、約20%の処理コストがの削減が可能です。全体のCO2排出量も従来の電気炉と比較すると最大で30%削減できます。最新の自動排ガス制御を備えた除塵システムは、環境要求事項のすべてに適合していています。

 

連鋳機の湾曲半径は10メートルで、厚さ225ミリメートル、幅900~1,800ミリメートルのスラブを生産します。EAF Quantumの追設により、年間生産量は当初の200万トンから340万トンに拡大します。最高鋳造速度は毎分2.6メートルです。鋳造鋼種は、超低炭素鋼から高炭素鋼、包晶鋼、HSLA鋼、API鋼です。直線カセット式システム「Smart Mold(スマートモールド)」が「Mold Expert(モールドエキスパート、湯もれ自動検知システム)、自動スラブ幅調節用の「DynaWidth(ダイナウィドゥス)、鋳型オシレーター機能「DynaFlex(ダイナフレックス)」とともに装備されます。「自動開始」鋳造機能および自動バルジング変形抑制機能を備えた鋳型内湯面レベル制御システム「LevCon(レブコン)」と、Mold Expertオンライン湯もれ自動予知システムも実装されます。ストランドガイドシステムには、ベンダー、「Smart Segments(スマートセグメント)」、I-Star (アイ-スター)ローラーが使用されます。

 

「Dynacs 3D(ダイナックス3D)」二次冷却システムにより、ストランド全体の温度分布が動的に算出および制御されます。「DynaGap Soft Reduction 3D(ダイナギャップソフトレダクション3D)」はスラブの内部品質を改善します。ロール間ギャップが、Dynacsの算出値に基づき、最終凝固中に動的に調整されます。これにより、ストランド中心部の偏析を最小限にします。

 

プライメタルズテクノロジーズのEAF Quantum最新のシャフト炉技術

プライメタルズテクノロジーズ (Primetals Technologies, Limited)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工およびパートナーの出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。 

公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp