ステンレス焼鈍および酸洗ライン — 高効率、高信頼、経済的
ステンレスラインでは、従来個別に行われてきた焼鈍、酸洗、スキンパス、レベリングのプロセスを1つのラインに統合します。
プライメタルズテクノロジーズのステンレス焼鈍&酸洗ライン (APL) には、焼鈍、酸洗、スキンパス、レベリング等、各種プロセスが組み込まれ、熱間圧延材料および冷間圧延材料に対応できます。

ステンレス焼鈍と酸洗ライン
プライメタルズテクノロジーズのターミナルとメカトロニクス機器は、ステンレス鋼の非常に要求の厳しい表面仕上げに焦点を当てて特別に設計されています。焼鈍部はトンネル炉で、排ガスによる初期予熱、ヒュームの熱回収、高効率低NOxバーナーを備えています。電解洗浄セクションには、高乱流槽、電解槽、ブラシスクラバーが設置されています。熱延材料用ライン(HAPL)では、酸化物除去のためにショットブラスト装置とスケールブレーカーが炉と酸洗セクションの間に設置されています。冷延材料用ライン(CAPL)では、炉の上流に多段式洗浄セクションを設置しています。
主な利点
- 高いプロセス速度
- 低い運転コスト
- スプレー、ブラシ、カスケード式リンスを備えた多段式洗浄セクション
- 高効率および低NOx バーナー
- ヒューム熱回収
- 周波数制御回転式ショットブラスト
- 高乱流タンクと電解酸洗タンクでの最適な酸洗
- インラインロールポリッシャーを備えた2本の高研磨スキンパスミルロールによる高品質な鋼板表面仕上げ
ステンレス焼鈍と酸洗ラインのメカトロニックマシン
プライメタルズテクノロジーズの工場で設計、組み立て、テストを行った自社製メカトロニクスマシンです。
- ウェットまたはドライタイプテンションレベラー、スケールブレーカー (世界で 400件を超える納入実績)
- 自動ロール交換と研磨機能を備えた2Hiスキンパスミル
- ターレット型サイドトリマー(フライング幅調整機能付き)、EdgeMon®(エッジモニタリング装置)、スクラップチョッパー
溶接機
プライメタルズテクノロジーズでは、固体レーザーソースを利用した溶接およびせん断を行う最新の厚板用レーザー溶接機を開発しました。「LW21H」 と呼ばれる、このヘビーレーザー溶接機は、ステンレス鋼種を含む、幅広い鋼種向けに高品質な製品を提供できる設計になっています。当社方式は光ファイバーケーブル経由でビーム転送を行うため、手間のかかる鏡反射伝送は不要で、メンテナンスが簡単で初期投資も安価になっています。安定した再現性のある切断と信頼性はレーザ切断によってのみ実現可能です。レーザ溶接機のもう1つ利点として、機械がコンパクトなために、既存のラインに最小の現場作業で簡単に設置できることがあげられます。
スキンパスミル
ほとんどの場合、装置は、単一の加工ロール直径の2Hiミルで構成されています。この装置で、正負の曲げブロック、自動パスライン調節機器、クイック自動ロール交換システム、効率的ロール洗浄装置および自動制御などの諸機能が統合されています。
テンションレベラ
テンションレベラスタンドには、制御された伸び率で鋼板が弾性可塑変形を起こした際に、鋼板の縦方向の伸び率が同じ長さになることによってC反り及びL反りの残留ひずみを解消する、6Hiクラスタ用アセンブリが含まれます。テンションレベラの入側出側のテンションブライドルは、用途によって、さまざまなシステムで駆動可能です。スキンパスとテンションレベラに中間テンションブライドルを多様に組み合わせることによって、さまざまなタイプの高品質鋼板の生産が可能となります。
スケールブレーカ
スケールブレーカは、スタンド、ダスト収集システム(ウェットまたはドライプロセス)および各ドライブシステムを搭載した前後のテンションブライドルで構成されています。スタンドの鋼板は、加工ロール上で、引張によってさまざまな曲げの影響を受けます。この結果、鋼板が伸長し、平坦の欠陥が修正されます。スケールブレーカは、ラインの稼働時に運転されるクイックロール交換装置、周囲への汚染を防止するスタンドのフルカバーフード、および鋼板への粉塵付着を防止するエア吹き付けシステム内蔵のバックアップロールも装備されています。
サイドトリマー
ステンレス鋼専用の プライメタルズテクノロジーズのサイドトリマーはタレットまたは単一ヘッドタイプがあり、これらのマシンは、DWA(Dynamic Width Adjysting)もしくはFWC (Flying Width Control)ダイナミック幅調節機能を有し、EdgeMonなどのオプションを追加することもできます。単一スタンドあるいはデュアルシフトスクラップチョッパーは、スクラップつまりの無いスクラップ処理を実現するよう設計製造されています。直径およびナイフ数を適切に設計することによりナイフ寿命を最長にすることが可能となります。サイドトリマーとスクラップチョッパーを一体に考えることが最適なスクラップ処理および不良率の低減を実現する上でカギとなります。
SIAS®
高付加価値のステンレス鋼市場において、SIAS 自動表面検査システムは、ラインのカギを握る部品で、高品質および生産性には欠かせません。SIAS® は、光沢焼鈍ラインおよび焼鈍および酸洗ライン、統合型ステンレス鋼ライン、スキンパスミルおよびテンションレベラに適用可能です。SIAS® は、すべての表面欠陥についてオペレータに警告を出します(ラインに有害な欠陥および/または必要な品質に許容できない欠陥)。
TCO
TCOptimizer は、冶金工程全体の信号すべて(鋳造からプロセスまで)に注意し、装置の状態、プロセスおよび製品の品質に関する機能低下に対してジャストインタイムのアラームを発して、生産を安定させる手段です。プロセスの自動的フォローアップ、組み込んだ冶金モデルによるリアルタイムの製品品質評価システム、最終製品の品質要件に達するためのジャストインタイムのアラームが組み込まれています。
TECHNOLOGY AND MODERNIZATION PACKAGES
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名前 | 簡単な説明 |
---|---|
Integrated Solenoid Valve (ISV) Spray System | ISV Roll coolant spray bars for hot and cold rolling mill strip flatness control |
EdgeMon | Inspection of side-trimmed strip edge surface for steel pickling and processing lines and aluminum rolling |
Mulitpas | Physical equipment for simulation of annealing process |
参照例: ハイパフォーマンス ステンレス鋼冷間圧延
顧客
住友金属工業株式会社(日本)
プラントタイプ
ステンレス鋼向け焼鈍&酸洗ライン
技術データ
鋼板厚さ: 2.0 ~ 5.0 mm
出口鋼板幅 (最大): 1300 mm
ライン速度 {最大): 32 m/分