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ロンドン2025年6月 13日
Arvedi ESPラインが中首特鋼で画期的な進捗を果たす
- 本工事スケジュールの前例のない迅速さを示す、高圧下圧延機4基すべての据付
- 高圧下圧延機4基と仕上げ圧延機5基からなる革新的なライン
- 稼働開始は2025年11月を予定
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は2025年5月16日、中首特鋼集団有限公司(Zhongshou Special Steel Group 以下、中首特鋼)との協業において、画期的な進捗を果たしました。 契約発効からわずか12ヵ月で、 Arvedi ESPラインの圧延機1 基目が河北省欒州市にある中首特鋼の工場に無事据付られました。 これは、プロジェクトの迅速な進展を示す好例ですが、 さらにはその後わずか1週間以内に、残る3基の圧延機もすべて据付が完了しました。
11番目のArvedi ESPライン
今後、5基の仕上げ圧延機が据付けられ、 中国初となる、4基の高圧下圧延機と5基の仕上げ圧延機で構成される革新的なラインが完成します。 稼働開始は2025年11月に予定されており、このように複雑なプラント工事の遂行スケジュールにおいて迅速さの記録を樹立することとなります。 本件は、今年初めに米国USSビッグリバー製鉄所で稼働を開始した10番目のESPラインに続くもので、世界で11番目の導入例となります。 さらに現在、他に2件のESPプロジェクトが進行中です。
高い生産性
市場で最も強力な設備になると見込まれる中首特鋼のESPプラントは、超長型の鋳造機と9基の圧延機を備えています。 鋳造機の出口厚さは130ミリメートルからとなっており、 高圧下圧延機が汎用鋼における高い生産性を実現しつつ、自動車業界を含む特殊用途向けの高強度低合金鋼(HSLA)の生産も可能にします。 厚さ0.7ミリメートルから12.7ミリメートルまでのコイルに対応しており、すべての厚さにおいてエンドレスモードでの生産が最適化されています。
高品質なエンドレス熱間圧延コイル(eHRC)
Arvedi ESP技術は、カーボンニュートラルな薄板鋳造および圧延における唯一の公式認定ソリューションです。 高品質なエンドレス熱間圧延コイル(eHRC)を生産する、最もエネルギー効率の高いプロセスとされており、中首特鋼は従来のLD転炉(BOF)および熱間圧延機による生産から、電気炉(EAF)とArvedi ESP技術を基盤とする体制への移行の一環として、この技術を導入しました。
中首特鋼会長Zheng Ting Wen氏は1年前にウィーンでとり行われた契約調印式において以下のように述べています。
「当社は、国内外市場において、グリーン スチール生産のフロントランナーとしてのポジションを確保する一方で、炭素国境調整措置(carbon border adjustment: CBAM)規制によって保護された市場での競争力もつけるという明確な目標を掲げています。
Arvedi ESP技術とその記録的な低カーボンフットプリントは、この目標を達成する上で重要な役割を果たすでしょう。」
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp